日付がちょうど変わった頃、アタシたちは「須走口」という
富士山5合目の登山口の駐車場に到着しました。
アタシが予想していた最短スケジュールで動いていました。
すぐに着替え。準備にとりかかりました。
もちろんトイレに寄ってから出発したのですが、
とてもキレイでびっくりしました。
100円を入れる箱があって、有志の有料トイレがあるのです。
トイレットパーパーはついているし、
着替え用なのか、大き目の棚が個室の中にありました。
0:30過ぎに出発。
ヘッドライトを装着し、真っ暗な山道を登る。
最初は木々の中を。足元は岩がごろごろしていました。
きくがステッキを買ってきておいてくれたので
足元の岩がなくなった辺りから使い始めました。
きくを先頭に、15分もすると足元は砂利に変わり、
周りの木々も背丈が低くなってきました。
その後本5合目に到着しました。
予想通り(?)想像以上にキツイ。ここまで来るのだって、
ちょっと歩くと息があがってしまって
けっこうつらかったのです。きくは平気そうだったけど。
新5合目には小屋があって、金剛杖に焼印もしてくれます。
持参したチョコレートでしばし休憩。
野ねずみなのか、目のくりくりしたちいさな薄茶色のねずみが
1匹ちょこまかとえさを探していました。
とてもかわいかったです。
引き続き、だましだまし登り始めました。
少し平らになったところや見晴台のように眼下に夜景をみることが
出来る場所はもちろん、なんでもないところでも
ところかまわず休むようになりました。
とにかく息があがっちゃってどうにもキツイ。
先頭を交代してアタシが前を歩くようになってからも
ちょっと歩いては休む進み方になりました。
歩幅も小さく、ちょっと段差のある岩を登ると
呼吸を整えるのに時間が必要になるくらいキツくなりました。
ここまでくると、原因は筋力というよりも標高による
酸素不足であることが素人のアタシにもわかりました。
時折雨がぱらついて、休憩するごとに体温が下がることもあり
トレーナーやウインドブレーカーを着込み始めました。
アタシはスノボ用の薄手のウエアを持ってきていて、
ちょっと大き目のサイズは、しょっていたバックパックごと
着ることが出来たので、バックパックのカバーは不要でした。
そして、木々がなくなると、風ももろに強くなりました。
9月ということもあり、建物はあっても閉まっていました。
次に到着した休憩できそうな山小屋まで来る頃には
もう帰り道のことを心配していました。
その灯かりのついていた山小屋はすでに7合目「大陽館」。
標高は約3000mとのこと。
まだ外は暗いが、東の空がうすら明るくなってきていて
途中で知り合った今回初富士山の初心者男性3人組は
ここで腰を下ろし、日の出を待つ様子でした。
アタシは眠気が絶頂に達していて、歩きながらでも
寝られるくらいで、途中で呼吸をするのを忘れそうに
なりました。今思えばかなり重症だったようです。
7合目の山小屋をあとにし、本7合目を目指す。
もう木々はなく、草すらわずか。かなりの急勾配が続きました。
逆にきくはぜんぜん元気で、すれ違う人に声をかけて
会話をしたり、持ってきたデジカメで遊んだりしていました。
本7合目を目前に、大きな岩の影で休憩をとることにしました。
持参した衣類を全て着込んで、身体をまるめたけど
それでも風が強すぎて、寒さで歯がカチカチと音を立てました。
30分もいなかったと思います。寒くていられずに
再び本7合目を目指しました。今ここで引き返すよりも
本7合目から楽に降りれる下山道があると聞いたのです。
なんと、きくは休んでいる間にアタシのバックパックを
自分の方に移してくれていました。
衣類がなくなったおかげでひとつにまとめることが
出来たようですが、アタシ的にはものすごく感謝。
本7合目の「見晴館」に到着。6:00。ご来光の時刻はとっくに
過ぎていました。この日は雲が多すぎて誰も見ることは
出来なかったと思います。
雲といってもうす曇程度で、周りはすっかり明るくなって
いました。
下山道と書かれた看板を見つけたら、精神的に楽になったのか
アタシの具合も良くなってきました。
でも、頂上まで行きたがっていたきくには
ものすごく申し訳なかったし、
時間さえあえば頂上まで行けるだろうと思っていた
自分の甘さに後悔したし、
いろんな思いが入り混じって涙が出そうになりました。
もっと楽しめる登山のはずだったのに・・・・・。
須走口は「砂走り」の下山道として有名。
ブルドーザー道とも言われているそうで、今年からだったか
下山道として使われるようになったようです。
何通りかあるようですが、足元の安定している
ブルドーザー道を選びました。見晴らしの良い下り道が続く。
眼下遠くに山中湖が見えていました。
手前には小さーく駐車場。あそこまで歩くのか・・・・。
きくは登りよりも、下りの方がツライと口数が
減っていました。一方アタシは、だんだん酸素が濃くなっていく
喜びと、帰れるという安心にすっかりハイテンションに
なっていきました。
足元は砂利。ブルドーザーの通ったキャタピラの跡が
ついていました。
小さく見えていた駐車場についたのは8:00でした。
アタシはすっかり元気になっていました。
心地よいけだるさもありましたが、やっぱり頂上まで
行けなかったのは残念でした。
その後着替えて出発。
近くの日帰り温泉で汗を流し帰路についたのでした。
長い一日ともいえるし、いろんなことがあった一日でした。
富士山5合目の登山口の駐車場に到着しました。
アタシが予想していた最短スケジュールで動いていました。
すぐに着替え。準備にとりかかりました。
もちろんトイレに寄ってから出発したのですが、
とてもキレイでびっくりしました。
100円を入れる箱があって、有志の有料トイレがあるのです。
トイレットパーパーはついているし、
着替え用なのか、大き目の棚が個室の中にありました。
0:30過ぎに出発。
ヘッドライトを装着し、真っ暗な山道を登る。
最初は木々の中を。足元は岩がごろごろしていました。
きくがステッキを買ってきておいてくれたので
足元の岩がなくなった辺りから使い始めました。
きくを先頭に、15分もすると足元は砂利に変わり、
周りの木々も背丈が低くなってきました。
その後本5合目に到着しました。
予想通り(?)想像以上にキツイ。ここまで来るのだって、
ちょっと歩くと息があがってしまって
けっこうつらかったのです。きくは平気そうだったけど。
新5合目には小屋があって、金剛杖に焼印もしてくれます。
持参したチョコレートでしばし休憩。
野ねずみなのか、目のくりくりしたちいさな薄茶色のねずみが
1匹ちょこまかとえさを探していました。
とてもかわいかったです。
引き続き、だましだまし登り始めました。
少し平らになったところや見晴台のように眼下に夜景をみることが
出来る場所はもちろん、なんでもないところでも
ところかまわず休むようになりました。
とにかく息があがっちゃってどうにもキツイ。
先頭を交代してアタシが前を歩くようになってからも
ちょっと歩いては休む進み方になりました。
歩幅も小さく、ちょっと段差のある岩を登ると
呼吸を整えるのに時間が必要になるくらいキツくなりました。
ここまでくると、原因は筋力というよりも標高による
酸素不足であることが素人のアタシにもわかりました。
時折雨がぱらついて、休憩するごとに体温が下がることもあり
トレーナーやウインドブレーカーを着込み始めました。
アタシはスノボ用の薄手のウエアを持ってきていて、
ちょっと大き目のサイズは、しょっていたバックパックごと
着ることが出来たので、バックパックのカバーは不要でした。
そして、木々がなくなると、風ももろに強くなりました。
9月ということもあり、建物はあっても閉まっていました。
次に到着した休憩できそうな山小屋まで来る頃には
もう帰り道のことを心配していました。
その灯かりのついていた山小屋はすでに7合目「大陽館」。
標高は約3000mとのこと。
まだ外は暗いが、東の空がうすら明るくなってきていて
途中で知り合った今回初富士山の初心者男性3人組は
ここで腰を下ろし、日の出を待つ様子でした。
アタシは眠気が絶頂に達していて、歩きながらでも
寝られるくらいで、途中で呼吸をするのを忘れそうに
なりました。今思えばかなり重症だったようです。
7合目の山小屋をあとにし、本7合目を目指す。
もう木々はなく、草すらわずか。かなりの急勾配が続きました。
逆にきくはぜんぜん元気で、すれ違う人に声をかけて
会話をしたり、持ってきたデジカメで遊んだりしていました。
本7合目を目前に、大きな岩の影で休憩をとることにしました。
持参した衣類を全て着込んで、身体をまるめたけど
それでも風が強すぎて、寒さで歯がカチカチと音を立てました。
30分もいなかったと思います。寒くていられずに
再び本7合目を目指しました。今ここで引き返すよりも
本7合目から楽に降りれる下山道があると聞いたのです。
なんと、きくは休んでいる間にアタシのバックパックを
自分の方に移してくれていました。
衣類がなくなったおかげでひとつにまとめることが
出来たようですが、アタシ的にはものすごく感謝。
本7合目の「見晴館」に到着。6:00。ご来光の時刻はとっくに
過ぎていました。この日は雲が多すぎて誰も見ることは
出来なかったと思います。
雲といってもうす曇程度で、周りはすっかり明るくなって
いました。
下山道と書かれた看板を見つけたら、精神的に楽になったのか
アタシの具合も良くなってきました。
でも、頂上まで行きたがっていたきくには
ものすごく申し訳なかったし、
時間さえあえば頂上まで行けるだろうと思っていた
自分の甘さに後悔したし、
いろんな思いが入り混じって涙が出そうになりました。
もっと楽しめる登山のはずだったのに・・・・・。
須走口は「砂走り」の下山道として有名。
ブルドーザー道とも言われているそうで、今年からだったか
下山道として使われるようになったようです。
何通りかあるようですが、足元の安定している
ブルドーザー道を選びました。見晴らしの良い下り道が続く。
眼下遠くに山中湖が見えていました。
手前には小さーく駐車場。あそこまで歩くのか・・・・。
きくは登りよりも、下りの方がツライと口数が
減っていました。一方アタシは、だんだん酸素が濃くなっていく
喜びと、帰れるという安心にすっかりハイテンションに
なっていきました。
足元は砂利。ブルドーザーの通ったキャタピラの跡が
ついていました。
小さく見えていた駐車場についたのは8:00でした。
アタシはすっかり元気になっていました。
心地よいけだるさもありましたが、やっぱり頂上まで
行けなかったのは残念でした。
その後着替えて出発。
近くの日帰り温泉で汗を流し帰路についたのでした。
長い一日ともいえるし、いろんなことがあった一日でした。
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